カラダと運動の基礎知識

トレーニングを効果的に行うためには、カラダのこと動作の仕組みを知ることがカギ

失敗しないトレーニングの原理

トレーニングでよくありがちなのが、始めてみたのはいいけど、いつの間には挫折してしまった・・・。 そんな経験は多くの人がもっているのではないでしょうか?

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・痩せたい! ・かっこいいカラダになりたい! ・細マッチョになる!

そんな思いは、日が進むに連れ忘れがちで、どうしてもトレーニングをサボってしまいますね。

さて、そんな挫折を味わわないためにも、トレーニングには3つの原理があるんですよ。

特異性

目的にあったやり方を試すこと。 方法が間違っていると効果はありませんし、目的を達成することはできません。

過負荷

日常生活よりも高い負荷をかけなければカラダは変わらない

可逆性

トレーニングは続けていけばカラダは変わっていくが、止めてしまうと元に戻ってしまう。

なんだよ、当たり前じゃないか!!なんて思った方、実はトレーニングを始める前には、このことをすっかりと忘れてしまうから、続かなくなる事が多いのですよ。

特に多いのが、トレーニングを始める前に、これをずっと続けなければならないということがすっかりと抜けてしまい、目的が達成してしまうとトレーニングを止めてしまい、もとに戻ってしまう人って、結構多いんですよ。

また、過負荷についても、はじめた頃はとてもきつかったトレーニングが、慣れてくると全く負荷とならず、さらに過負荷をかけなければならないことを考え、止めてしまうことも多いと思います。

はじめた頃は、腕立て伏せ10回でもきつくて、トレーニングをやった感を覚えるのですが、これが慣れてくると10回、20回ではまったくの負荷とならないようになり、さらに回数を増やしていくことが嫌になるんですよね。

とにかく、トレーニングはやればやるほど楽しくはなるのですが、「楽しく」なるまでは大変ですので、始める前には、しっかりと自分の目的をはっきりさせてから実践することがいいと思います。

運動単位

カラダは脳からの指令によって、筋肉が収縮し骨と骨とをつなぐ関節を動かすことによって、運動が行われる仕組みとなっています。 f:id:tihabit:20180227171245j:plain

まず脳からの指令は、脊髄を通って、運動ニューロンと呼ばれる神経を経て筋肉に達し、筋肉が収縮します。 そして、この同時に収縮する筋繊維のまとまりのことを「運動単位」といって、運動単位は構成する運動ニューロンのタイプによって3つに分類されます。

FFタイプ

サイズが大きく収縮が速い反面、疲労しやすい。 動員されるのは白筋線維

Sタイプ

サイズは小さく、収縮も遅い。 しかし疲労しにくく、動員される筋繊維は赤筋線維

FRタイプ

先の2つの中間に当り、動員されるのは、FOG線維で、こちらも白筋と赤筋の中間にあたる

これによって、トレーニングを行うときは、どのタイプの運動単位を動員させるかによって、トレーニング方法は異なってきます。

ちなみに、この3つのタイプの筋線維の量は個人によって異なり、赤筋の割合の多い人、白筋の割合の多い人がいて、スポーツ選手の筋線維のタイプ別構成比を比較してみると、長時間走り続けるマラソン選手では赤筋が多く、瞬発的な力の必要な短距離選手では白筋の多いことが報告されています。

これは、先のFFタイプとSタイプの筋繊維の特徴を考えると、わかりやすいですよね。

トレーニングの原則

「ルーの法則」というものがあって、これはドイツの生物学者ルーが提唱したもので「人間の持つ機能は、使わなければ退化し、適度に使えば発達するけれど、使いすぎると萎縮してしまう」という法則で、「ルーの三原則」と呼ばれることもあり、現代のトレーニングにおける原則の基本といっても過言ではありません。

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一般的なトレーニングの原則としては、5原則、7原則とありますが、おおむんr以下の通りとなっています。

トレーニングの5原則

  • 「全面性の原則」
  • 「意識性の原則」
  • 漸進性(ぜんしんせい)の原則
  • 反復性の原則
  • 「個別性の原則」

トレーニングの7原則

「トレーニングの5原則」に以下を足したもの。

  • 過負荷の原則
  • 特異性の原則

これらの原則には、科学的に証明されたものと、経験によって知られたものがあり、青文字になっているものが科学的に証明されています。

最近、流行し始めているパーソナルトレーニングというのは「個別性の原則」である、各個人の年齢や性の違い、体力、体格、トレーニングの目的や経験などを踏まえたうえで、トレーニング内容を作成するという部分に焦点が充てられているといってもいいでしょう。