カラダと運動の基礎知識

トレーニングを効果的に行うためには、カラダのこと動作の仕組みを知ることがカギ

10分間の運動で記憶力アップ

たった10分間とあなどるなかれ!

どうやら筑波大学などの研究グループが、10分程度の軽い運動をするだけで、人の脳の海馬が刺激され、記憶能力が向上するということを実験で確かめたのだそうですよ!

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もともと運動によって海馬が活性化することはわかっていたのですが、今回の結果によって軽い運動を短時間するだけでも効果があることがわかったようで、筋肉やつけたり、ダイエットでは不十分かもしれませんが、軽い10分程度の運動で記憶力をよくできるなら、毎日でもやっておきたいですね。

この研究では、学生ら36人に10分間自転車をこぐ運動をしてもらった後、約600枚の絵を見せ、同じものを判別するテストを実施したのだそうで、テスト中の脳をMRIで撮影し、記憶や学習機能を担う海馬の活動レベルを測定したのだとか。

正答率を運動した時としなかった時で比べると、運動した直後が平均36.9%で、安静時の同31.4%より5.5ポイント増加していたのだとか。

また同時に、海馬の「歯状回」と呼ばれる情報の入り口に当たる部位をMRIで測定したところ、目立って活性化していることが確かめられたようですよ。

この結果によって「海馬の機能低下と関係しているとされる認知症うつ病の新たな運動療法に発展させたい」ということですから、期待したいですね。

筋力アップのために速筋線維

筋肉の中では、タンパク質の合成と分解が繰り返されていて、タンパク質の合成が分解を上回ると筋肉は太く強く変化していきます。

ですので、筋肉トレーニングによって的確に刺激を与えることができれば、筋肉はトレーニングの1時間後くらいから合成が始まり、その後48時間から72時間くらいまで続きます。

さらにタンパク質の合成は、ものを食べるだけでも合成が盛んになりますので、筋トレ後、食事をするとさらなる合成が期待できます。

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さて筋肉には「速筋線維」と「遅筋線維」という2つの繊維があるのですが、このうちトレーニングによって太く強くなるのは「速筋線維」だけです。

つまりは、粗筋繊維の中でタンパク質が作られ、合成が増え、分解を抑えることができれば筋肉は太く強くなっていきます。 しかしながら、トレーニングによって速筋線維を使おうとすると、とても大きな力を出す必要があります。 この大きな力がどれくらいなのかというと、基本的には負荷強度が70%以上が必要です。

負荷強度って???

さてその負荷強度なのですが、負荷強度100%のことは1RMと表記され、この1RMの強さがどれくらいなのかというと、1回挙上できる最大重量のことです。

まず、ある人がいて100キロの重さを1回は持ち上げることができるけど、2回は持ち上がらない。 この場合は、1RMは100キロとなります。

つまり先程の例で言えば、速筋線維を使おうとすれば負荷強度が70%以上が必要ですので、トレーニングする場合70キロ以上の負荷を掛けなければならないということになります。

ですので、これを知っておかないとどんなに回数を増やしてトレーニングしたとしても、負荷強度が70%を切ってしまうようであれば、効果的なトレーニングとは言えませんし、筋肉を太く強くすることはできません。

自宅で筋トレ

自宅で筋肉トレーニングを行う場合、基本的には自分の体重、またはその一部を抵抗として使う「自体重トレーニング」を行うことになります。 よほど筋トレが趣味な人でない限り、自宅にジムのような器具は置いていませんからね。

その自体重トレーニングなのですが、腕立て伏せや腹筋、スクワットなどがこれにあたります。 これなら少しの場所を確保できれば、道具もいらずどこでもできますからね。

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忙しくてジムやフィットネスクラブに行けないなんて経験は多々あるかと思いますが、自体重トレーニングであれば、思いついたときにできますので、まずは基本として行っておきたいトレーニングのひとつでもあります。

とはいえ、全ての筋肉に対してのトレーニングを自体重トレーニングでまかなうことはできず、特に肩、腕の前側、背中などの部位は鍛えにくいと言えます。

懸垂などで背中を鍛えることはできるのですが、家の中でぶら下がれるような強度の高い場所はなかなかないでしょうからね。

他にも、かけたい負荷が自分の体重以上の負荷をかけることができませんので、さらに筋肉を大きくしたいというような人の場合、自体重トレーニングではもの足らず、やはりジムやトレーニング器具に頼らざるを得なくなります。

まぁ、お金もかからず、タダで好きなときにどこでもできるのですから、文句が出るはずもないのですけどね。