カラダと運動の基礎知識

トレーニングを効果的に行うためには、カラダのこと動作の仕組みを知ることがカギ

筋力アップのために速筋線維

筋肉の中では、タンパク質の合成と分解が繰り返されていて、タンパク質の合成が分解を上回ると筋肉は太く強く変化していきます。

ですので、筋肉トレーニングによって的確に刺激を与えることができれば、筋肉はトレーニングの1時間後くらいから合成が始まり、その後48時間から72時間くらいまで続きます。

さらにタンパク質の合成は、ものを食べるだけでも合成が盛んになりますので、筋トレ後、食事をするとさらなる合成が期待できます。

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さて筋肉には「速筋線維」と「遅筋線維」という2つの繊維があるのですが、このうちトレーニングによって太く強くなるのは「速筋線維」だけです。

つまりは、粗筋繊維の中でタンパク質が作られ、合成が増え、分解を抑えることができれば筋肉は太く強くなっていきます。 しかしながら、トレーニングによって速筋線維を使おうとすると、とても大きな力を出す必要があります。 この大きな力がどれくらいなのかというと、基本的には負荷強度が70%以上が必要です。

負荷強度って???

さてその負荷強度なのですが、負荷強度100%のことは1RMと表記され、この1RMの強さがどれくらいなのかというと、1回挙上できる最大重量のことです。

まず、ある人がいて100キロの重さを1回は持ち上げることができるけど、2回は持ち上がらない。 この場合は、1RMは100キロとなります。

つまり先程の例で言えば、速筋線維を使おうとすれば負荷強度が70%以上が必要ですので、トレーニングする場合70キロ以上の負荷を掛けなければならないということになります。

ですので、これを知っておかないとどんなに回数を増やしてトレーニングしたとしても、負荷強度が70%を切ってしまうようであれば、効果的なトレーニングとは言えませんし、筋肉を太く強くすることはできません。

自宅で筋トレ

自宅で筋肉トレーニングを行う場合、基本的には自分の体重、またはその一部を抵抗として使う「自体重トレーニング」を行うことになります。 よほど筋トレが趣味な人でない限り、自宅にジムのような器具は置いていませんからね。

その自体重トレーニングなのですが、腕立て伏せや腹筋、スクワットなどがこれにあたります。 これなら少しの場所を確保できれば、道具もいらずどこでもできますからね。

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忙しくてジムやフィットネスクラブに行けないなんて経験は多々あるかと思いますが、自体重トレーニングであれば、思いついたときにできますので、まずは基本として行っておきたいトレーニングのひとつでもあります。

とはいえ、全ての筋肉に対してのトレーニングを自体重トレーニングでまかなうことはできず、特に肩、腕の前側、背中などの部位は鍛えにくいと言えます。

懸垂などで背中を鍛えることはできるのですが、家の中でぶら下がれるような強度の高い場所はなかなかないでしょうからね。

他にも、かけたい負荷が自分の体重以上の負荷をかけることができませんので、さらに筋肉を大きくしたいというような人の場合、自体重トレーニングではもの足らず、やはりジムやトレーニング器具に頼らざるを得なくなります。

まぁ、お金もかからず、タダで好きなときにどこでもできるのですから、文句が出るはずもないのですけどね。

失敗しないトレーニングの原理

トレーニングでよくありがちなのが、始めてみたのはいいけど、いつの間には挫折してしまった・・・。 そんな経験は多くの人がもっているのではないでしょうか?

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・痩せたい! ・かっこいいカラダになりたい! ・細マッチョになる!

そんな思いは、日が進むに連れ忘れがちで、どうしてもトレーニングをサボってしまいますね。

さて、そんな挫折を味わわないためにも、トレーニングには3つの原理があるんですよ。

特異性

目的にあったやり方を試すこと。 方法が間違っていると効果はありませんし、目的を達成することはできません。

過負荷

日常生活よりも高い負荷をかけなければカラダは変わらない

可逆性

トレーニングは続けていけばカラダは変わっていくが、止めてしまうと元に戻ってしまう。

なんだよ、当たり前じゃないか!!なんて思った方、実はトレーニングを始める前には、このことをすっかりと忘れてしまうから、続かなくなる事が多いのですよ。

特に多いのが、トレーニングを始める前に、これをずっと続けなければならないということがすっかりと抜けてしまい、目的が達成してしまうとトレーニングを止めてしまい、もとに戻ってしまう人って、結構多いんですよ。

また、過負荷についても、はじめた頃はとてもきつかったトレーニングが、慣れてくると全く負荷とならず、さらに過負荷をかけなければならないことを考え、止めてしまうことも多いと思います。

はじめた頃は、腕立て伏せ10回でもきつくて、トレーニングをやった感を覚えるのですが、これが慣れてくると10回、20回ではまったくの負荷とならないようになり、さらに回数を増やしていくことが嫌になるんですよね。

とにかく、トレーニングはやればやるほど楽しくはなるのですが、「楽しく」なるまでは大変ですので、始める前には、しっかりと自分の目的をはっきりさせてから実践することがいいと思います。